胎児の脳に異常があることがわかってから、特に何も言われてないけど、仕事をセーブした。
妊娠6ヶ月ごろからは、ほとんどお店に出勤しなかった。どうにか安全に生んであげたかった。
脳の事があるので、小児科や脳外科などがいる日中に生んで欲しい、と病院からは計画分娩を勧められた。計画分娩とは、日にちを決めておいて、最初から陣痛促進剤を使って下から出産する方法だ。
そういう訳で、1月12日が出産の予定となった。
前日から泊まり込んで、出産の用意。子宮口が全く広がってないので、バルーンという器具で夜の間に広げることに。
出産当日。バルーンのお陰で、三センチに開いた子宮口。『これなら今日産めそうですね!』という主治医。きけば、最初から誘発剤を使用する方法は、下手すると2日とかかかって生む可能性もあるらしい。
そんなこんなで、朝7時に最初の誘発剤をスタート。でも、すぐにトラブル。過陣痛だったかな?効きすぎて、収縮しすぎらしい。量を弱めて再スタート。この後、どんどん量を増やして投入していく。
12時頃には、陣痛間隔3分、子宮口5センチ。
でも、本人いたって痛くない!
なんだー。みんな、大袈裟だなー。これなら出産楽勝♪と思いながら、お昼御飯をパクパク。
14時、主治医が『お産が進んでないので、破水させます』と、指で中をグリッとしたと同時に、生暖かい水がドシャー。
そこからが、凄かった。。。
急にお腹が痛くなってきた。下痢の時のような、生理痛のような。しかも、なんだか節々痛いし、寒くなってきたぞ。たちあってる実母と夫に伝える。
熱38度超え。すぐに解熱剤を入れられる。
意識朦朧。お腹がいたい。
一人で丸まって耐える。
徐々に下痢の時のような、下から何かが出ちゃう感覚になる。いきみたい感覚ってこれか!と納得しながら、ガマンガマン。子宮口が全開じゃないのにいきんじゃダメなんだって。
15~16時頃。主治医再度登場。『吸引したら出せそうだけど、出来れば吸引したくないから頑張って。もういきんでいいよ』とのこと。
おぉ!頑張らなければ!!ここから、めっちゃいきみはじめる。
ところで、この日は満月で大潮だったそう。私以外にも4人の方が陣痛室で唸ってた。特に隣のかたは、ずっと痛い痛いと言っていて、最後はいきめなくなってて。多分、帝王切開になったみたい。
カーテン1枚しか仕切られてないから、声が盛大に聞こえてて、それ聞きながら(体力残しておかなきゃ)って思ってた。
出産人数のキャパオーバーだったのか、最初はよく見に来てた主治医が来なくなった。続いて、いきむときに足を折り曲げてくれてた(カエルみたいに広げる形)、助産婦さんも来なくなった。
途中までは、医者や看護師が私を見るときには、カーテンの外に出されてた夫や母が、そのうち出されなくなって、あげくのはてには、助産婦さんに『旦那さまとお母様、右足と左足を持って、いきむと同時に曲げておいて下さい!』と指示される形に。
その指示後に、助産婦さんも来なくなり、気付いたら3人に。いきむタイミングが二人には解らないから、いきむ前に『はい!いきみます!』って宣言して、足を折り曲げてもらってた。
夫はお腹についてるモニター(胎児の心拍を確認してる?)をチェックしながら、『いきすって!大きく深呼吸!』と的確にアドバイス。※私がいきむと、酸素がいかなくなるので、赤ちゃんの心拍が落ちるらしい。
そんなこんなで、多分一時間くらい。3人で頑張ってた。もう私はやけになってて、体力温存しようと思ってたのも忘れて、医者が来る前にここで生んでやる!!となぜか意地になってた(笑)
19時くらいに医者がきて、『うーん。やっぱり吸引しないとダメみたい』と残念な話に。
すぐにそこから、分娩室に移動。麻酔打ちますと言われた2秒後にカットされ(絶対麻酔きいてない(笑))、今から吸引機いれるねーの後にビリって音がしたのは恐怖でした。
その後、二回いきんだら、スポーンと生まれましたが、鳴き声がしない。医者が羊水を吸う管でしばらく処置したら、小さな声が。その後も鳴き声がせず、不安になってきくと『空気を吸うのが苦手みたいなので、酸素呼吸器つけてます。一回泣けば肺は広がるので大丈夫ですよ』と言われる。
少しだけならカンガルーケアもう出来るとのこと、生まれた我が子を胸にのせさせて貰った。
本当に小さくて、そしてガッツ石松に似てた(笑)