acth療法2|点頭てんかんを減らすために

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acth療法は、入院をして、通常2週間毎日続けてお薬をいれ、1週間で間隔を開けて少なくしていき、止める治療である。(減薬期間を3週間取っている病院もある)

acth療法は即効性がある方法と言われている。しかし、効く効かないは個人差があるし、副作用も多い。主な副作用としては、脳の萎縮、ムーンフェイス、不機嫌、断眠、食欲増進など。副作用は一時的で基本的には、薬を止めると元に戻る。

特に怖いのは、脳の萎縮に伴う脳出血だ。脳が萎縮することにより、脳と骨の間に隙間ができ、そこにある血管が切れやすくなるらしい。萎縮しすぎると、acth途中でも治療が中止となる。

また食欲増進による、高血圧なども注意が必要とのこと。

あーちゃんは、食欲増進や断眠なども出たが、比較的副作用が出にくい方だった。acth中は笑わなくなると言われるが、あーちゃんはある程度は機嫌よくしてくれていた。しかし、acth減薬していくにつれ、さらに機嫌よくなっていったのでビックリした。やはり、機嫌が微妙に悪かったみたい。あーちゃんはちょうど入院中に、人に対して笑うという事を覚えたので、機嫌が悪いのか良いのかがわからなかったが、どうやらとてもニコニコした子で、朗らかな子らしい。この笑顔には何度もパワーをもらい、救われている。

※忘れてしまわない様に、メモがわりに内容を記してます。ブログを読んだ方がいて、解りにくかったらスミマセン。

あーちゃんも毎日筋肉注射をされていた。最初の数日は注射をされると泣いていたが、徐々になれてきたのか『あー』って言うだけ。最終的には声すらあげないときもあり。我慢強いあーちゃんを凄いなって思うと同時に、慣れてきたのかなってせつなくも感じてた。

あーちゃんの場合、脳波検査した時にわかったのは、主に左前側(前頭葉付近)と続いて右後側(後頭葉付近)にてんかん発作のスタート地点があったこと。

てんかんは出方も様々らしいけど、火種になる様な場所があり、そこから全体に広がっていくのが、あーちゃんの発作の形だった。

あーちゃんはacth療法を始めて3日目には、発作が劇的に減ってきた。acth療法をやっても、効果が出ない人もいるらしいと聞いていたので、とても嬉しかった。

順調だった&副作用の脳萎縮が出てないので、8日目にはacthの薬の量を増やすことに。その後も順調に減り続け、なんと発作が0回に!

14日目に撮った脳波の結果を元に、先生とお話。左前頭葉のてんかん波がほぼ消失。右後頭葉は変化なしとのこと。調子が良い&脳萎縮は少しあるが、そこまで出てないので、もう少し日にちを伸ばしましょうと連日投与を3日延長することに。

この時までは、とても順調だったのだが状況が激変。先生とお話ししたすぐ後から、発作が急増。次の日、またすぐ相談して、経口のお薬も併用することに。最初のオススメの薬トピナを使用する。

しかし、トピナの副作用に緑内障があることが判明。私自身、緑内障の毛があり、あーちゃんに遺伝してると怖いので、先生と相談のうえ、お薬変更。イーケプラになる。

※トピナの緑内障の副作用は、ほとんど心配ないと言われてるようですが、どのくらいの確率で出るかはわかってません。始めての服薬だったので、怖かったのもあり、変えてもらいました。

今思っても、私はラッキーだと思います。主治医の先生は、経験豊富&偉い先生なのにも関わらず、偉ぶらず、話をしっかり聞いて答えてくれます。こちらの不安を解消し、共に歩んでいこうとしてくれる方です。お薬の件も、そんなに心配ならと他の選択肢を示してくれました。また『効果が出る確率が高いものから試す』と考えており、私ども夫婦も副作用との兼ね合いはあるけど、概ねその考えに賛同しています。

さて、経口のお薬をとり出しましたが、あまり効果は出ず。数日して、再度先生と相談し、イーケプラが有効じゃないと結論付いたら、ビガバトリンを試すことに。ビガバトリンとは、前回のブログで説明した、点頭てんかんにきくと言われているもう一つのお薬。

この薬を試すのであれば、事前に網膜の検査が必要とのこと。というのも、このお薬の副作用に視野狭窄があるから。赤ちゃんは、例え視野が狭まっても自分で訴える事ができない。なので予め、事前に検査をするらしいのだ。ただし、この検査で視野狭窄が解るかは微妙らしい。副作用が出ないことを祈るしかない。

さて、acth療法も減薬に入り、再度脳波の検査を行った。発作が増えてたので、左前頭葉が再発してるかと思いきや、再発はなし。しかし、右後頭葉・左後頭葉にもてんかん波あり。連日出てるほっさは右の影響が大きいのではとのこと。脳波自体はいいのか、悪いのか14日目の検査時とそんなに変わらず。

発作が増えてても、脳波自体がそんなに変わらないというのは興味深いが、脳波検査はあくまでも脳波を撮ってる一時間のみの結果である。どちらにしろ、発作は出てるので、それを止めなくてはならない。

acth療法で全てを止められなかったのは残念だったが、一先ずある程度は止められてたので良しとする。

しかし、acth療法の効果がどのくらい続くかは人によるらしい。一週間か、半年か、数年か。どうか前頭葉の火種がまた起きませんように。

このブログを書いてるのは、退院日の前日。
明日でとうとう退院である。

検査入院も合わせて、ちょうど1ヶ月。本当に長い1ヶ月だった。この1ヶ月は色々とわかった事や変化した事が多かった。自分の今の気持ちは、次のブログに書こうと思う。とにかく、この1ヶ月頑張った!

以下はacth療法中の発作回数のまとめ。後半戦は発作の形態が変わり、上半身のみ固まる形になるのが多かった。

1日目 11回
2日目 8回
3日目 3回
4日目 2回
5日目 3回
7日目 3回
8日目 1回 acthの薬の量を増やす
9日目 1回
10日目 1回
11日目 0回
12日目 0回
13日目 1回
14日目 4回 脳波検査の結果をきく。
15日目 7回 連日投与延長 トピナ使用スタート
16日目 6回
17日目 6回 連日投与終了 トピナ終了 イーケプラ使用スタート
18日目 4回
19日目 5回 acth注射
20日目 5回
21日目 12回 acth注射
22日目 7回
23日目 9回
24日目 9回 acth注射
25日目 3回 脳波検査の結果きく。
26日目 7回