アイカルディ症候群とは

アイカルディ症候群の説明です。
※線で囲まれている所は難病情報センターから抜粋。それ以降はあーちゃんママの追加情報となります。

2018年4月4日 追加

アイカルディ症候群の子のご両親様へ
てんかん発作改善のための外科的治療をするアイカルディ症候群の子がいましたら、昭和大学の加藤 光広先生  までご連絡お願いいたします。アイカルディ症候群の子に合った、てんかん発作治療のお薬が開発できる可能性があります。詳しくは”アイカルディ症候群 講演会にいってきました!”をご覧いただくか、コメントにて私へご連絡下さいませ。

 

1. 概要

1965年にAicardiらにより初めて報告された。脳梁欠損、点頭てんかん、網脈絡膜症を三主徴とする先天性奇形症候群。様々な種類の脳奇形、難治性痙攣、重度の精神発達遅滞を呈し、本疾患の本態は神経発生異常と考えられている。稀な疾患であり、原因も不明であるため治療法も確立されていない。

2. 疫学

詳細は不明。

3. 原因

現時点では不明。患者の大部分が女児であることから、X染色体優性遺伝(男児では致死性)、もしくは常染色体上の限性発現遺伝子の異常により女児にのみ発症するとも考えられている。de novoの均衡型転座(X;3)を伴う症例から遺伝子座はXp22にマッピングされているが、疾患責任遺伝子単離には至っていない。

4. 症状

脳梁欠損、点頭てんかん、網脈絡膜症(Lacunae)を三主徴とする。痙攣発作は生直後から3カ月頃までに発症することが多く、全例に出現し、難治性である。

5. 合併症

中枢神経系の異常(脳回・脳室の構造異常、異所性灰白質、多小脳回、小脳低形成、全前脳胞症、孔脳症、クモ膜嚢胞、脳委縮など)、重度の精神運動発達遅滞、筋緊張低下、眼症状(視神経・脈絡膜欠損)、骨格異常(椎体奇形、側弯、肋骨欠損、癒合、二分肋骨)、口唇口蓋裂、摂食障害、肺炎、腫瘍性病変など

6. 治療法

痙攣に対する抗けいれん薬(ACTH、バルビツレート等)があげられるが、難治性である。摂食障害や肺炎などが主な死因であることから、それらに対する予防や対症療法などの全身管理となる。根本治療はない。

※ここから先の情報は、あーちゃんママが色々調べて知った情報や親の会の方から聞いた事などです。アイカルディ症候群を調べている方もいるかもしれませんので、私がアイカルディ症候群を調べていた時に知りたかった情報などを纏めておきます。医学的根拠がない話もありますので、全てを鵜呑みにせずに、あくまでも一情報としてお読みください。

・アイカルディ症候群の大元の原因は、胎児の時に脳が成長する段階での不具合がある。大脳は最初、神経が真ん中に集まっており、成長するにつれ、大脳の外側に移動する。外側に移動したタイミングで、表面積が神経よりも小さいので、シワシワを作り、全ての神経が上手く収まるようになる。しかし、アイカルディの子たちは、その神経が外側に移動するタイミングで上手く移動できず、真ん中に神経が残ったり、ある一か所に多く集まったりしてしまう。そうすると、通常よりも外側の神経が少ない所ができ、その部分を司る脳の働きが弱くなる。また神経が集まっている箇所から、過剰な電気信号が送られて、てんかんが出てしまう。このため、アイカルディの子たちは、脳そのものがテンカン脳と言えるので、てんかんの完治は難しい。また弱い部分が大脳のどこに出ているかによって、その子の予後も左右される。(この説明は、医師から聞いたものだが、もしかしたら仮設かもしれない。また、私が勘違いして理解している可能性もあるので、ご自身のお子さんがアイカルディと診断されている方は、主治医に聞いてみてほしい)

・アイカルディ症候群は、現時点では遺伝子の突然変異(夫婦のX染色体が上手くまざらなかった)と考えられている。でも、現在でもこれだという原因は分かってない。姉妹の例は一例あるが、かなり古い報告例。二卵性の双子で、片方アイカルディ症候群で、もう片方は障害がないという例は複数存在する。全ての例が二卵性。一卵性の姉妹での発症例はない。親から子へ遺伝するものではない可能性が高い。

・親の年齢は様々。若いカップルから生まれたアイカルディの子もいる。

・前までは難病指定の説明文にも「短命」という言葉があったらしいが、現時点では削除。アメリカのアイカルディの方で、40代後半の方もいる。誤飲から肺炎になる場合が多く、胃瘻(胃に直接穴をあけて食べ物を入れる方法)や器官分離(息をする所を喉に別にあける。こうする事で、口から食物を入れた際に肺に入らなくなり、肺炎になりにくくなる)をする事もある。

・全体の中で、話せる10%、歩ける10~20%と言われている。また軽度~重度の知的障害が起こると言われている。(でも話せなくても特殊な方法で意思を伝えていたり、その予後は様々。)

・点頭てんかんはあっても、脳波上はウエスト症候群特有のヒプスアリスミアがない場合もある。(この場合、退行がしにくいと言えると思う)

・現時点(2017年8月)は、点頭てんかんに関してacth療法とサブリルという薬が有用性が高いと言われている。だが、どちらも副作用が大きく、特にサブリルは目の視野狭窄が起こる可能性が高い。視野狭窄が起こっても、乳幼児は自分で意思を伝えられないため、網膜電図というテストを行う。網膜電図で一応重大な視野狭窄は回避できると考えられているが、まだ始まったばかりのお薬の為、乳幼児への網膜電図の正確性は不明だし、急に視野狭窄が進む可能性がないとは言えない。視野狭窄が起こってしまった場合、不可逆性(治らない)。